あざさんのところで地雷を踏んだので、がんばってみました!
久し振りに彼らを書いたのは…多分昨日の影響ですね(笑)
----
日本でもすっかり定着してきた秋行事『ハロウィン』
そ・こ・で!
モノ書きの皆様!
小説書く人もイラスト描く人もハロウィンを題材にしようではありませんか!
二次創作も良いですね!
書いちゃって描いちゃってみて下さい!
そしてバトンをまわして拾っていってください!
31日終了までに書いて描いちゃいましょう!!
まわす人→もう今日という日もあと数時間なので、フリーで(苦笑)
【眩い灯】
たまたま立ち寄った街は、いたるところ、どこもかしこも浮かれた様子で、オレンジ色の色彩が目立つのが気にかかった。
「なぁなぁ、八戒」
「なんでしょう、悟空」
見知らぬ女性から、どうぞ、と差し出されたカボチャを模した飴を手に、傍にいた八戒に声をかける。
両手いっぱいに紙袋を抱えて、それでも笑みを絶やさない八戒が、実は密かに怒りを秘めていることを知っている。
知っていたが、この疑問をそのままにしたくなくて、つい、声をかけてしまう。
(それに、俺のせいじゃねぇし)
そう言い聞かせ、手に持った飴を振り回す。
「なぁ、コレ、なんだ?」
「…コレ、と言いますと…このカボチャの、ですか」
「うん。さっきあっちで貰ったんだ。これ、どういう意味なんだ?」
「あぁ…これはですね、西のほうの風習なのですが、このカボチャは悪霊を払う為に用意する魔除けの一種なんですよ」
「…この飴が?」
訝しげに飴を見つめると、八戒は笑みを深め、そうじゃないんです、と続けた。
「本来、本物のカボチャを人の顔に似せて、穴を開けて作るものなんですよ」
「本物の…」
「えぇ、それを軒先に置くことで、家を守ってもらうんですね」
「へぇ…」
ぺり、と音を立てて薄いセロファン紙を捲る。
口の中に入れた飴は、なんとも言えない甘さを放つ。
「あと、子供たちが仮装をして、いたずらがいいか、それともお菓子がいいか、と言いながら家々を回る、という風習もあるようですよ」
「お菓子かぁ…いいなぁ…」
二人並び、今宵の宿と決めた場所へ向かう。
そこにはきっと、八戒の機嫌を損ねたことで怯えている面々がいるだろう。
(自業自得だ)
その様子が容易に想像できて、笑いが込み上げてしまう。
「なぁ、八戒」
「なんです、悟空」
「さっきの、いたずらがいいか、それともお菓子がいいか…って」
「あぁ…トリック・オア・トリート、と言うんです。お菓子をくれなきゃいたずらするぞ、と言うんですね」
「そっか」
ふと、思いついたことを八戒に告げると、彼は満面の笑みを浮かべた。
「それは良いアイディアですね、悟空」
そんな言葉と共に。
――その後、宿で留守番をしている二人の身の上に何が起きたかは…言わないほうが二人の為かもしれない。
【Fin.】